上野品川歯科・矯正歯科院長の品川淳一です。
先週、金沢で開催された、日本歯科保存学会春季学術大会に参加してきました。
日本歯科保存学会は日本で最も歴史ある学会の一つで、今回で150回目を迎えました。
虫歯治療、根管治療(歯の根の治療)、歯周病治療に関する学会です。
私は現在この学会の認定医で、これを維持するためには定期的に学会に参加したり発表しなければなりません。
歯学の学会は非常に多いため、歯科医師が色々と標榜していても、一般の方々にとってはどの学会がどのような位置付けなのかかなりわかりづらいと思います。
日本の歯科の学会は、日本歯科医学会という組織が上部に存在します。
その下に、専門分科会・認定分科会として様々な学会が所属しています。
私は現在、専門分科会の日本歯科保存学会の認定医で、他に日本接着歯学会に所属しています。その他、認定分科会の日本歯内療法学会、また日本歯科医学会の傘下ではない日本顕微鏡歯学会に所属しています。
矯正担当医である妻は、専門分科会である日本矯正歯科学会、認定分科会である日本顎変形症学会、その他に東京矯正歯科学会、日本口蓋裂学会に所属しています。
日本矯正歯科学会も保存学会と同じ時期(1960年)に日本歯科医学会に入った歴史ある学会です。
学会の位置付けとして、専門分科会・認定分科会であるかどうかは一つの判断基準とできるかと思います。
さて、保存学会ですが、現在私の出身講座である東京医科歯科大学う蝕制御学分野の田上順次教授が理事長となっています。今大会でもシンポジウムの座長、また演者として登壇されていました。また、今回は第150回という区切りで様々な新しい試みがなされました。その一つとして、専門医・認定医優秀症例発表というものが初めて行われました。今までは、保存学会の発表は研究発表が主でしたが、これは一つの症例を通じて発表するというものです。私の出身講座の先輩の先生が優秀賞に選出されました。
また、大学時代の同級生や同世代の知り合いの先生も多数発表しており、非常に刺激を受けました。
このような学会で発表することは、普段行なっている治療でも改めて過去の文献や最新の知見を勉強し直すため、非常に勉強になります。
私も次回はぜひ発表を行おうと考えております。
当院で治療を行う際は、このような学会などで資料を使用させていただいて良いか、必ず文書で確認いたします。無断で使用することは決してありません。
もし、使用をご了承いただけない場合でも、患者様ご本人へのご説明や、治療経過の観察のために、写真などの資料は保管し、治療のステップ・内容などが変わることはありませんのでご安心ください。
学会参加だけが全てではありませんが、日本で歯科医療に携わる以上、自分の専門分野に関しては日本の学会で最新のトレンドを知っておくことが義務だと思います。
今回学んだ事もさらに日々の治療に活かして、より良い歯科医療を患者様にご提供していきます。